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『初恋』(はつこい)は、中原みすずの同名小説を映画化した2006年の日本映画である。 1968年に発生した三億円強奪事件の実行犯である白バイ男は女子高生だったと設定し、学生運動が盛んであった日本の1960年代の若者の登場する青春映画であり、この女子高生の初恋を描く恋愛映画である。 主役・みすずを演じるのは宮﨑あおい。2006年6月10日より渋谷HUMAXシネマほか全国で公開された。 == ストーリー == 実母が家を出てゆき、親類の家に預けられて育った高校生のみすずは孤独な少女だった。男に襲われそうになり警察の聴取を受けても家への連絡を拒んでいたが、ショックを受けて不安定になっていたみすずは、音信不通だった兄・リョウから手渡されたマッチに書かれている店、新宿のジャズ喫茶Bへと立ち寄り、ユカによって店内に導かれる。店内には兄を含め6人の若者がいた。立ちつくすみすずに、彼らは「面接」と称して素性を聞き出そうとする。子ども扱いし、冷たく突き放す岸にみすずは言い放つ。「大人になんかなりたくない」。そのひと言で彼女は「合格」し、リョウとは兄妹であると明かさないままたびたび「B」に入り浸ることとなる。 リョウは多数の女性たちと関係を持ってはヒモとなり、ユカは劇団で女優として活躍していたが実家やリョウとの関係に悩んでいた。テツとヤスはチンピラを暴行して金を脅し取り、ドラッグに明け暮れていた。タケシは小説家を目指し、大学生の岸は仲間内では冷めた態度から「つまらない男」だと扱われていた。 みすずは補導されそうになったところを岸に救われる。Bの仲間たちは新宿でのデモに巻き込まれ、警官たちに暴行を受け負傷する。権力に対する怒りを内に秘めていた岸は、みすずをバイク屋の柏田に紹介して運転を教え、温めていた計画を打ち明ける。みすずの力が必要だと言ってくれた岸のために、彼女はその計画を了承する。 そして1968年12月10日、白バイの警官に扮したみすずはトラブルに遭いながらも三億円の強奪に成功する。犯人は世間のヒーローとなった。みすずは岸に「もうひとりは嫌だ」と気持ちを打ち明ける。だが、岸は計画の一環として強奪した現金を添えた犯行声明を送った件を政治家である父にもみ消され、消息を絶つ。みすずは岸から紹介されたアパートで独り暮らしをしながら、身を隠す彼に再会できる日を待つ。 リョウはリンチに遭って死に、みすずは死後に兄の気遣いを知った。みすずは駆けつけた母に名乗れないまま病院を立ち去る。ある日みすずは、アパートに岸が残していた詩集のページに彼の書き込みを見つけた。そこには「B」で初めて出会った日に、岸がみすずに恋をしたことが書かれており、みすずはそれを読み号泣する。 月日が流れ、みすずは新宿の街を一人で歩く。「B」の仲間たちの多くは夭折し、岸も消息不明のまま、強奪された三億円は一枚も使われずに時効を迎える。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「初恋 (2006年の映画)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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